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サントリー美術館
サントリー美術館

東京都港区赤坂9-7-4 :六本木・東京ミッドタウン ガレリア3階
「東京ミッドタウン」 21世紀の日本を代表する街、世界に類を見ない独創的な街が誕生しました。



Essays in Idleness: Enjoying Classical Literature Through Art

徒然草 ―美術で楽しむ古典文学

700年の時空を超えて、兼好法師のつぶやき 「つれづれなるままに」

 鎌倉時代末期、兼好法師(生没年未詳)によって書かれた『徒然草』は、名文の誉れ高く、『枕草子』・『方丈記』とともに日本三大随筆に数えられます。 「つれづれなるままに」の序段で始まる『徒然草』は、今や古典文学のなかでも最も親しまれた作品の一つといえるでしょう。
『徒然草』といえば無常観の文学といわれますが、むしろ兼好は、現世をいかに生きるべきか、いかに楽しむべきかを探求した現実主義の人でした。 鋭い観察力で人間性の真髄を描いた、いわば兼好のつぶやきを美術作品とともにお楽しみください。



会期:
2014 6/11(水)〜7/21(月・祝) 展覧会は終了しました。
休館日:
毎週火曜日

開館時間:10時〜18時 ※金・土、および 7/20(日)は20:00まで開館
※いずれも最終入館は閉館30分前まで
※作品保護のため、会期中展示替えを行います

会場:サントリー美術館 六本木・東京ミッドタウン ガレリア3階



画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。

「徒然草」展:プレス内覧会

「徒然草 ―美術で楽しむ古典文学」展
プレス内覧会 '2014 6/10


絵師海北友雪筆 《徒然草絵巻》 20巻の初公開と、その画業を概観します

「展示構成」 ―本展覧会 「News Release No. sma0003」 「徒然草:カタログ」より抜粋して掲載しています―

 近年サントリー美術館の収蔵品に加わった海北友雪筆「徒然草絵巻」20巻の初公開とともに、絵師・海北友雪の名品の数々もご紹介します。 屏風や絵本などの美術作例を通して、 一度は読みたい、今こそ知りたい 『徒然草』 の名場面をたどります。
『徒然草』 の古典文学を美術的側面からいかに楽しむかを焦点に構成しています。

「展示構成」
第1章 兼好と徒然草
第2章 〈徒然絵〉 の諸相
第3章 徒然草を読む
第4章 海北友雪の画業における 「徒然草絵巻」


第1章 兼好と徒然草

第1章 兼好と徒然草
 本章では、兼好の人物像に迫るとともに、「古典」 の代表作に上り詰めるまでの、『徒然草』 享受の歴史をたどります。

・1 《兼好図》 松花堂昭乗図・沢庵賛 紙本淡彩 一幅 江戸時代 17世紀
個人蔵

筆者の松花堂昭乗(1582〜1639)は桃山から江戸初期にかけての真言宗の僧。本図の兼好は頭髪や髪が伸びた姿で右手に団扇を持ち、広げた巻子を凝視するという、個性的な姿で描かれている。


第3章 徒然草を読む

第3章 徒然草を読む
 本章では、新収蔵作品、海北友雪筆「徒然草絵巻」20巻の初公開とともに、一度は読みたい、今こそ知りたい 『徒然草』 の名場面をたどります。

・40 《徒然草図屏風》 狩野寿信画 紙本金雲着色 六曲一双
江戸時代 19世紀 板橋区立美術館蔵

本屏風に描かれた八つの章段は 『徒然草』 の中でもよく知られ、頻繁に描かれたものである。



兼好法師「徒然草絵巻 海北友雪筆」

兼好法師(俗名:卜部兼好)

徒然草絵巻 海北友雪筆 二十巻のうち巻一(部分) 江戸時代 17世紀後半 サントリー美術館蔵

【通説による、略述】
島内裕子 (放送大学 教授) :「響き合い、映じ合う 『徒然草』」 「徒然草」展図録(サントリー美術館、2013年)より抜粋

兼好(1283年頃〜1352年頃) は、宮廷に仕える神祇官僚・卜部家の出身である。
若い頃の兼好は、卜部家とゆかりのあった宮廷貴族である堀川家の職員として仕え、10代の終わりころから20代の初めにかけて、後二条天皇(1285〜1308)の蔵人として、天皇の身の周りのお世話をする官職も勤めている。
『徒然草』 に、天皇や貴族社会に関することがらが、思いのほか数多く書かれている背景は、このような経歴による。 「兼好法師」 という呼称が一般的になっているかも知れないが、彼の社会的な第一歩は、王朝文化の残照の中に生きる、宮廷人として始まったのである。
けれども、後二条天皇が若くして亡くなったこともあり、兼好自身にも、さまざまな煩悶があってのことであろう、20代後半には、宮廷人であることから離れて出家した。
ただし、仏道一筋の人生ではなく、歌人として歌会に出たり、能筆家として 『源氏物語』 などの古典の書写も行った。 兼好は、藤原定家の血筋を受け継ぐ二条為世門下の 「和歌四天王」 のひとりに挙げられており、歌人としての力量が評価されていた。
通説によれば、『徒然草』 は、彼が50代の初め頃には、すでに書き上げられていたと言われている。 『徒然草』 に登場する人々の官位や、書き留められた世間の出来事などからの推測である。

『徒然草』 にはわからないことが多く、兼好の生没年も、同時代における 『徒然草』 の評判も、記録類に残っていない。 室町時代になってから正徹という歌人が、初めて 『徒然草』 のすばらしさを、彼の歌論書である 『正徹物語』 (1448年頃) の中に書き留め、兼好の略歴もあわせて記したのだった。


お問合せTel:03-3479-8600
サントリー美術館公式サイト:http://suntory.jp/SMA/
主催:
サントリー美術館、朝日新聞社
協賛:三井不動産、三井住友海上火災保険、サントリーホールディングス


参考資料:NEWS RELEASE No.sma0003、「サントリー美術館ニュースvol.250」、「徒然草」図録他。
※写真撮影などの掲載は、主催者の許可を得て行っております。
※画像の無断転載禁止


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